レアメタルは今や産業を支える重要な原材料です。したがって、その安定供給は国家的な問題であり、先進国を中心として各国が対策を行っています。たとえばアメリカやスイスでは、第二次世界大戦直前よりレアメタルの国家備蓄を実施しています。戦後は国家備蓄を進める国が増えました。
日本では、1983年改正の「金属鉱業事業団法」によって、平常時の消費量を基準として代替が困難で偏在性の著しい7種類のレアメタル...ニッケル、クロム、コバルト、タングステン、バナジウム、マンガン、モリブデンについて、経済産業省が主導する国家備蓄を1980年代から行っています。
この備蓄制度は官民の協力体制のもと行われています。国家備蓄と、民間による備蓄とをあわせて、60日分のレアメタルを確保することが目標とされています。供給に障害が生じた場合には緊急放出を行い、市場価格の高騰時には国家備蓄分を売却することで価格の安定化を図るものとしています。実際、1998年のバナジウム市場価格高騰時には国内市場への緊急放出が行われました。
しかし、実際には国内産業で必要とされるレアメタルの種類や量は増えてきていることから、現状に合った備蓄が行われているとはいいがたいともいえるでしょう。現在は備蓄対象となっていないインジウムやリチウム、レア・アースなども追加対象とするかどうかが検討されています。民間企業は、別途必要な在庫を保持して、市場環境に応じて積み増しなどの企業努力を行っています。
ページの先頭へ
トップページへ
プライバシーポリシー
お問合わせ
(C)レアメタル・アース